【インテリア&カラー】〜建築カラーのお話〜part7 トーンでまとめる ー実践編ー
こんにちは、tototoです。
いつもコラムをご覧いただきありがとうございます。
前回テーマ「カラーの繋げ方:トーンでまとめる」に続き、今回は実践編をお届けしたいと思います。
今回ご紹介させていただくのはリノベーション物件。築10年ほどのお家をリノベーションしました。10年前と今ではカラーの流行も違います。ここ最近は「ナチュラル」や「シック」なインテリアが人気で、建材(フローリングや建具など)も淡い色味やグレイッシュなものが多くあります。
最近人気の「ライトグレイッシュトーン」はこんな感じ。
10年前はもう少し色みを感じる建材が使われていました。今回は傷も少なくまだまだ綺麗なフローリングは残すことになったので、フローリングの色味を生かしつつ、今っぽさも感じるインテリアを目指しました。
フローリングはこんな色。
「オレンジ系」「中明度・中彩度」
程よく色味を感じて程よくくすんでいて、明るすぎず暗すぎず落ち着いた色です。
これはトーンでいうと「ダルトーン」あたりになります。
では、「ダルトーン」を意識してコーディネートしたインテリアをBeforeとAfter写真を見比べながらご紹介していきたいと思います。
Before「LDK」
どのお部屋も全てシンプルにホワイトのクロスを使っています。
After「LDK」
ベースのクロスはベージュ(グレー)を選択。キッチン周りはより濃いグレーでアクセントとしています。和室の扉は取り払い開放感あるLDK空間になりました。
広い範囲で貼ると明るく感じますが、実はこんなにしっかりと色味を感じるクロスを部屋全体に貼っています。
Before「洗面」
LDKと同じフローリングとクロス。洗面台も無難なホワイト。
After「洗面」
個性的なヘリンボーン柄のクロスやブラウンの洗面台も家全体のトーンが整っていれば浮くこともなく全体の雰囲気に難なく溶け込みます。
Before「トイレ」
1Fと2Fにあるトイレもホワイトのクロスで無難な印象。
After「トイレ」
1Fと2Fで違うデザインで楽しくコーディネートしました。「トーンを合わせる」ことを意識すればどんな色やデザインでもマッチします。遊び心あるクロスやクッションフロアを採用しました。
Before「キッチン」
ホワイトのキッチン
カップボードスペース
After「キッチン」
ネイビーのキッチン。ハンドルはアンティークな印象の真鍮をセレクト。
カップボードはビルトインタイプを設置。フレームはブラックでアクセントに。
Before「リビングドア」
フロアと色が揃っていて何の問題もないのですが…
After「リビングドア」
框(かまち)とストライプガラスを使って塗装で仕上げたこんなアンティークなドアだとより素敵じゃないですか!?
「ダルトーン」を意識したインテリアはいかがでしたでしょうか?
オレンジ・ブルー・グリーン・イエローといろいろなカラーを使っていてもトーンが整っていると派手になることもなく上品にまとまります。また、明るすぎず落ち着いた色味なので、アンティークな雑貨とも相性抜群です。
みんなの家のスタイルでいうと「セレニティ」
「カフェ」「アンティーク」「アースカラー」
こんなキーワードがお好みの方にはぜひおすすめしたいインテリアスタイルになります。
今回ご紹介させていただいたT様邸、みんなの家ホームページにより詳しくご紹介させていただきます。準備できましたらこちらにリンク貼らせていただきますね。
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tototo
インテリアコーディネーター/建築カラープランナー