【お金】【ファイナンスコラム】親子リレーローンについて

こんにちは。

いつもコラムをご覧いただき、ありがとうございます。

今回のコラムでは、「親子リレーローン」について詳しくご説明いたします。

住宅ローンにはたくさんの種類(商品)があります。

お家を購入し、住宅ローンを選ぶ時に初めてそれを知り、豊富なラインナップに驚く人も多いでしょう。

今回ご紹介する「親子リレーローン」という言葉、聞いたことがあるという方は多いと思いますが、実際にどんなローンで誰が利用出来るのか詳しく知らない方も多いと思います。

特徴

親子リレーローンとは、主に親子で1つの住宅ローンを契約し、二世代に渡りリレー方式で返済を行うローンのことです。

借入期間は、後継者にあたる子ども世代の年齢を基に算出されるので、親の年齢で算出される借入期間よりも長い期間に設定することが可能になる場合があります。

まずは親が主債務者として返済を始め、子どもは連帯債務者もしくは連帯保証人となります。

そして、あらかじめ決めておいた親の返済期間が終わったら、リレーのように子どもが返済を引き継ぎます。

親子リレーローンという名称ではありますが、血縁関係にある祖父と孫、親と子どもの配偶者などの義理の親子関係でも契約することが可能です。

それでは、親子リレーローンはどういった方に向いているのかご説明いたします。

①親が高齢で短い返済期間でしか借入出来ない方

親だけでは高齢のため、住宅ローンの返済期間に制約がある方は、親子リレーローンに向いていると言えます。

単独でローンを組む場合、完済時の年齢を満80歳未満と制限を設けている金融機関も多いようです。

②親子どちらかの収入だけでは借入が難しい方

親子リレーローンでは、親子で収入合算することが出来るため、親子のどちらかの年収だけでは借入希望額まで借入が難しい方には、親子リレーローンに向いていると言えます。

③子どもの住宅購入を支援したい親

例えば、子どもが若くまだ年収が低いため借入希望金額に届かない場合など、親が子どもの住宅購入を支援する方法として、親子リレーローンを利用することが考えられます。

申込要件

誰でも親子リレーローンを利用出来るわけではなく、いくつか条件があります。

①同居についての要件

親子リレーローンを利用する親と子どもが同居することが条件としている金融機関が多いです。

中には、同居しなくても良いとしている金融機関もありますので、同居要件は事前にしっかりと確認しておいた方が良いでしょう。

②収入や勤務状況についての要件

親子共に安定した収入があることが条件となります。

子どもは、住宅ローンを返済する親の義務を将来一手に背負うこととなるため、特に子どもの経済状況や返済能力に審査の眼目が置かれます。

注意点

親子リレーローンを利用する際の注意点として以下にご説明いたします。

①団信には子どものみしか加入出来ないことが多い

団信については過去のコラムにも記載していますが、親子リレーローンの多くは子どものみに加入を義務付けています。

それにより、親に万一のことがありローンを支払えなくなった場合、多くのケースで子どもが親の分のローンも引き継ぐということになり、子どもの負担が大きくなってしまうでしょう。

②親の死亡時に相続トラブルに繋がる可能性がある

親子リレーローンを利用する子どもに兄弟姉妹がいた場合は、相続トラブルに発展する可能性があります。

通常、親が所有する土地や物件の相続権は子ども全員にあります。

しかし、親子リレーローンで返済中の物件の相続権を持つのは、ローンの後継者である子どものみになります。

そのため、土地や建物の取り分について兄弟姉妹間で相続争いに繋がりやすくなってしまいます。

いかがでしたか？

親子リレーローンは、現在の日本ではあまり一般的な借り方にはなっていません。

仕組みが分かりにくいうえに、金融機関ごとに適用条件が異なるので利用しづらい面や、親子で負債を負うことがマイナスイメージなのかもしれません。

内容を理解せずに利用すると、後になって子どもが困ることにもなりかねませんので、親子リレー返済の仕組みや注意点をしっかりと理解した上で利用しましょう。

分からない事がございましたら、みんなの家のスタッフにファイナンシャルプランナーが在籍していますので、お気軽にお声がけ下さい！

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住宅アドバイザー/周防卓也

<保有資格>

ファイナンシャルプランナー2級

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