【ファイナンス】住宅ローンのボーナス払いは利用するべき?
こんにちは。
いつもコラムをご覧いただき、ありがとうございます。
今回のコラムでは、『住宅ローン返済において、ボーナス併用払いは利用するべきか?』について、詳しくご説明いたします。
住宅ローンの返済方法を検討する際に、毎月一定額を返済していく「毎月払い」と、ボーナス月には増額して返済する「ボーナス併用払い」があります。
インターネットで、『住宅ローン ボーナス返済』と検索すると、『ボーナス併用払いはやめた方がいい』や『ボーナス併用払いはきつい』などの検索結果が多数出てきます。
では実際に、ボーナス併用払いは利用するべきなのかどうか、仕組みやメリット・デメリットについて解説していきます。
ボーナス併用払いとは
住宅ローンのボーナス併用払いとは、半年に一度のボーナス月(年に2回)に毎月の返済に上乗せして返済する方法のことをいいます。
具体的に、ボーナス返済月には、「毎月返済額+ボーナス返済額」を合計した金額を返済します。
多くの金融機関では、住宅ローンの借入金額の内、40%~50%を上限にボーナス併用払いにすることが出来ますが、実際には20%程度が目安とされています。
ボーナス併用払いのメリット
最大のメリットは、毎月の返済金額を減らせる点にあります。
では、どれくらい毎月の返済金額を減らせるのか、シミュレーションしてみましょう!
【シミュレーション条件】
■借入金額 3,000万円
■返済期間35年
■金利1.0%(35年間金利が一定)
■ボーナス併用払い 600万円(借入金額の20%)
《ボーナス返済無しの場合》
■毎月の返済額 84,685円
■ボーナス月の返済額 無し
■年間返済額 1,016,220円
■総返済額 35,567,998円
《ボーナス返済有りの場合》
■毎月の返済額 67,748円
■ボーナス月の返済(加算)額 101,799円×2回
■年間返済額 1,016,574円
■総返済額 35,580,359円
毎月の返済金額は、ボーナス返済無しの方が16,937円多くなりますが、総返済額は、ボーナス返済有りの方が12,361円多くなることが分かります。
ボーナス併用払いのデメリット
最大のデメリットは、毎月の返済金額を減少させる効果はありますが、逆に年間返済額と総返済額が増加する点にあります。
上記のシミュレーション結果を見ても、ボーナス返済有りの方が年間返済額と総返済額が多いことが分かります。
では、なぜこのようなことが起こるのか?
住宅ローンの毎月返済額の内訳は、『元本+利息』となっており、ボーナス返済を利用しない場合、毎月の返済金額は多くなり、元本の減りがより早く進むことになります。
一方、ボーナス返済を利用した場合、毎月の返済金額は減少するため、同時に元本の減りも遅くなります。
ボーナス払いの時期は年に2回であり、毎月返済額に対する利息返済分を考えると、結果的にはボーナス併用払いを利用する方が総返済額が大きくなります。
前述の通り、毎月返済額を抑えられるという点でメリットがあるのは間違いありません。
しかし、総返済額における利息支払い割合が増えることも同時に覚えておきましょう。
いかがでしたか?
ボーナス返済は、毎月の返済金額を減らせるため魅力と思いがちですが、利息を先送りしているだけとなる場合もあるため、返済計画をしっかり考えることが必要です。
また、ボーナスは会社の業績に応じて払われるものであり、毎回一定とも限りません。
住宅ローンの返済を月々の給料だけで支払っていくか、それとも夏と冬の年2回のボーナスも含めて返済を考えるかは、勤めている会社の状況や支出状況、また各家庭の事情によっても異なります。
分からない事がございましたら、みんなの家のスタッフにファイナンシャルプランナーが在籍していますので、お気軽にお声がけ下さい!
profile
住宅アドバイザー/周防卓也
<保有資格>
ファイナンシャルプランナー2級
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