【ファイナンスコラム】住宅取得時にかかる税金『不動産取得税編』
こんにちは。
いつもコラムをご覧いただき、ありがとうございます。
住宅を購入すると、さまざまな税金がかかります。
住宅購入時にかかる税金や、入居後に毎年かかる税金などがあります。
今回のコラムでは住宅購入時にかかる不動産取得税について詳しくご説明いたします。
不動産取得税
売買によって不動産(土地・建物)を取得した時に課税されるのが不動産取得税です。
土地と建物それぞれに軽減措置があり、それぞれに計算方法があります。
不動産取得税は住宅取得後に納付書が送付されてきますが、地方税であり、納税先は都道府県になります。具体的には、都道府県の税事務所で納税の手続きをします。
不動産取得税=課税標準(固定資産税評価額)×税率
課税標準額は法律上、その不動産の価格のことを言いますが、実際に売買した金額(時価)や建築工事の請負金額(時価)ではなく、原則として固定資産税評価額と呼ばれる公的な価格になります。
この評価額は時価よりも低いのが通常で、計算をする時は土地の場合時価の6~7割程度、建物の場合4~6割程度が目安とされています。
不動産ごとにその評価額は異なり、税率は本則で4%となります。
ただし、住宅用の不動産(土地・建物)を取得した場合は軽減があり、税率は土地・建物共に4%→3%に軽減され、土地については評価額が1/2と半額になり、下記の表の通り土地・建物にそれぞれ軽減措置があります。
軽減措置 | |
---|---|
土地 |
固定資産税評価× 1/2×3%-減額措置(※1) もしくは 45,000円(※1) |
建物
(認定長期優良住宅) |
(固定資産税評価額
-1,300万円)×3% |
建物
(上記以外) |
(固定資産税評価額
-1,200万円)×3% |
2021年11月現在(適用期限:令和6年3月31日)
※1
AまたはBどちらか大きい方の額を控除出来ます。
A)土地1㎡当たりの固定資産税評価額×1/2×住宅の延床面積の2倍(上限200㎡)×3%
B)45,000円
実際に計算してみましょう!
(モデルケース)
・建物:延床面積120㎡ 取得価格2,200万円 固定資産評価額1,100万円
・土地:面積180㎡ 取得価格1,800万円 固定資産評価額1,300万円
・認定長期優良住宅仕様でない。
■建物
軽減がない場合
440,000円(1,100万円×4%)
軽減がある場合
【1,100万円(固定資産税評価額)-
1,200万円(軽減措置)】×3%=0円
■土地
軽減がない場合
520,000円(1,300万円×4%)
軽減がある場合
1,300万円×1/2÷180㎡=36,000円
・・・土地の1㎡あたりの固定資産税評価額
36,000円×200㎡(120㎡×2=240㎡>上限200㎡)×3%=216,000円
・・・減額措置分
【195,000円(固定資産税評価×1/2×3%)-
216,000円(減額措置)】=0円
このケースでは、本来課せられる(建物分440,000円+土地分520,000円)920,000円の税額全てが軽減され、納税額は0円となります。
いかがでしたか?
土地・建物を購入する時に一度だけかかる不動産取得税ですが、軽減を受けると税額が大幅に減るので、忘れずに手続きしましょう。
ただし、上記のような軽減措置を受ける為には、申告が必要です。
申告していないと軽減前の税額が納付書に記載されているので、多額の税金を払うことになりかねません。
分からない事がございましたら、みんなの家のスタッフにファイナンシャルプランナーが在籍しておりますのでお気軽にお声がけ下さい!
profile
八日市店 住宅アドバイザー 周防卓也
保有資格/
ファイナンシャルプランナー2級