【ファイナンス】住宅ローンの「審査金利」と「返済比率」ってなに?
こんにちは。
いつもコラムをご覧いただき、ありがとうございます。
今回のコラムでは、『住宅ローンの''審査金利''と''返済比率''ってなに?』について、詳しくご説明いたします。
「自分の年収でどのくらいの借入額が妥当なのか、最大借入額はいくらなのか」
住宅ローンを考える際、誰もが気になることだと思います。
『審査金利』と『返済比率』は、インターネットで上記のことを調べると必ず出てくる専門用語ですが、いまいち理解できない方も多いでしょう。
審査金利と返済比率は密接に関係しており、どちらも住宅ローンの審査において入口段階で最も重要な項目となるため、十分に理解しておく必要があります。
審査金利とは
審査金利とは、住宅ローンの審査において使われる金利のことであり、金融機関が借入する方に対して、住宅ローンをいくらまで融資出来るか審査をするために使用する金利です。
この金利は、実際に借入する住宅ローン金利よりも高めに設定されています。
高めに設定されている理由ですが、住宅ローンは長期に渡って返済をしていくため、完済するまでに今よりも金利が上がることも予想されます。
将来的に金利が上がった時にも返済がしっかり出来るかどうかを判断するため、実際に借りる金利よりも高く設定されているのです。
多くの金融機関では、住宅ローンを申し込まれる方の年収にあわせた借入限度額が設定されており、無理な借入が出来ないように制限されています。
中には、実際に借入する金利で審査している金融機関もあり、住宅金融支援機構の調査によると、審査金利を採用している金融機関は約4割程度で、一般的には3~4%程度に設定されていることが多いようです。
昨今の住宅ローン金利が1%を下回る時代においては、かなり高めに設定されていることが分かります。
返済比率とは
返済比率とは、「年収に占める年間返済額の割合」のことで、返済負担率とも呼ばれ、無理のない返済を続けていくための借入額を決める目安として使われるものです。
『年間返済額÷年収×100』という計算式によって求めることができます。
【ケーススタディ】
■年収 500万円(※額面年収)
■住宅ローン申込金額 3,500万円
■返済期間 35年
■審査金利 3%
■毎月返済額 134,697円(※審査金利3%で算出)
■年間返済額 1,616,364円(※毎月返済額×12ヵ月)
『年間返済額1,616,364円÷年収5,000,000円×100』=返済比率32.32%となります。
上記の計算をする際の注意点として、年間返済額には住宅ローンに加え、「住宅取得以外」を目的とした借入も合算する必要があるということです。
住宅取得以外を目的とした借入には、マイカーローンやカードローンなども含まれるため、事前審査の申込用紙には現在借入しているローンを全て記入する必要があります。
例えば、マイカーローンを現在借入中で、毎月5万円ずつ返済している状態で上記のケーススタディにあてはめてみると、
『(年間返済額1,616,364円+マイカーローン年間返済額600,000円)÷年収5,000,000円×100』=返済比率44.32%となります。
この返済比率が低ければ低いほど余裕を持って返済できることになり、多くの金融機関は返済比率30~40%程度に設定しているようです。
一般的に無理なく返済していくための返済比率は20~25%程度と言われていますが、購入したい土地や建物の金額によっては、借入限度額いっぱいまで借りたい方も多いと思います。
住宅ローンをいくら借りるのか、また無理のない返済プランはどう考えるのか、ファイナンシャルプランナーと相談するのも良いでしょう。
いかがでしたか?
冒頭、審査金利と返済比率は密接な関係にあると書きましたが、審査金利は返済比率を計算するために使用します。
返済比率が低ければ低いほど、生活に負担なくスムーズに返済可能でリスクも少ないと金融機関は考えるため、低金利などの有利な条件でローンを借入できる可能性も高まります。
また、今回のコラムに関連した記事を過去に書いていますので、そちらもご覧いただければと思います。
【ファイナンス】借りられる金額と返せる金額は違う?|家づくりコラム|自由設計の注文住宅を建てるならみんなの家(ライアート株式会社) (minna-ie.jp)
【お金】【ファイナンスコラム】住宅ローン審査について''事前審査''編|家づくりコラム|自由設計の注文住宅を建てるならみんなの家(ライアート株式会社) (minna-ie.jp)
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